履かれなくなったジーンズを一本ずつ解き、鞄と財布に仕立て直しています。色落ちは前の持ち主が何年もかけてつけたもので、こちらでは作れません。似た型で組んでも面の出方が変わるので、どれも一点だけになります。
一本を解く
まず縫い目を一本ずつほどきます。切って外すほうが早いのですが、切らずに開くと生地がいちばん多く残ります。
解いたらぬるま湯で洗い、陰で干します。落とすのは匂いと糊だけで、色落ちはそのままにします。
どこを使うか決める
洗い上がった生地を広げ、残したい色落ちの位置を決めてから型を置きます。ここで一点の顔が決まります。
腰から膝にかけてがいちばん色が抜けていて、面としても大きく取れます。裾や内股は擦れが強いので、力のかからない部分に回します。
残すディテール
元の服にあったものは、活かせるかぎり残します。
| 残すもの | 仕立て直した先での見え方 |
|---|---|
| 膝の色落ち | 鞄の前面。いちばん淡い面になります |
| 後ろポケット | 外側の物入れとして、そのまま使えます |
| 元のステッチ | 縫い目の線が、そのまま模様として残ります |
縫うところ
力のかかる角は手縫いで留めます。持ち手には牛革を足し、底は二枚重ねにします。デニムは重なる場所で厚みが変わるので、そのつど針の運びを変えます。
使いはじめてから
デニムは濡れると色が移ります。雨に当たったあとは、淡い色の服やソファの上に置いたままにしないでください。
汚れは固く絞った布で叩くように拭き、陰で乾かします。使ううちに角から白くなっていきますが、それは二度目の色落ちです。